ツール導入の注意点

フリーランスのエンジニアになると、高単価の仕事にばかり恵まれるということはない。高単価の発注が無い時には、売上の確保のために単価の低い仕事をする必要もある。
単価の低い仕事を受注する際に採算が取れるようにするためには、業務効率化が非常に重要だ。
業務効率化と言えば、まず思いつくのはデバイスやソフトウェアなどのツールを導入する方法だろう。画期的なツールの導入によって仕事の速度が上がり、効率化につながることは多い。
しかし、この試みは失敗に終わることも多いため注意が必要だ。

例えばタスクの管理を容易にするソフトを導入しても、フリーランスの場合多人数に仕事を振り分ける組織での仕事と異なり、最初から直観的に最適に近い形で処理することが多く、効率化できる部分は少ない。むしろタスクの管理のために、時間のロスが増加する恐れがある。
また、品質の向上に寄与するツールの導入によって業務効率化を図ることもあるが、品質が向上するとその品質が当然になる。一度上げた品質を下げることは難しく、その後は過剰品質の維持に時間を費やすようになる。
このように画期的で便利なツールを導入したことで、かえって仕事が増え、時間単価が低下してしまったというのは、職人気質のフリーランスにはよくあることだろう。

上記のようなことを避けるためには、ツールの導入にあたり、それが本当に仕事の手順を減らすことになるのかをよくよく検討することが大事だ。
業務効率化の王道は、手順の無駄を省くことにある。業務効率化を考える際は、プログラミングと同じように最短のアルゴリズムを考え、最短のコードで記述する時のようにロジックを組み立てる必要がある。